爪水虫について 爪水虫とは
水虫とは足の指の股や足のウラにできるものというイメージがありませんか?
実は爪の水虫というのもあるのです。
爪水虫とは、医学的な正式名称を「爪白癬」といいます。水虫の原因となる白癬菌というカビの一種が爪に感染・寄生するもので、日本ではなんと1000万人以上の人が爪水虫をもっているといわれています。特に高齢者の方に多く、60歳以上の4割以上の人が爪水虫患者といわれるぐらいです。
いきなり爪水虫になるというよりは、足の水虫を完治させずに放置していた結果の二次的感染である場合が多いようです。
爪水虫の発症部位は、おもに親指の爪に多いといわれていますが、どの足の指でも起こる可能性があります。また、足の指だけでなく、まれに手の指の爪に感染する場合もあります。
その症状は爪の色や形の変化などさまざまですが、他の水虫と違ってかゆみなどの自覚症状がないのですが、長年放置していると、爪がもろくなり靴をはくときにも痛みを感じる場合があります。
爪水虫は、爪の組織を顕微鏡で見て白癬菌の有無を調べない限り診断がつきませんので、皮膚科の専門医によって診断してもらわなければなりません。
そして、爪水虫を完治させない限り、白癬菌はずっと爪のなかで繁殖をつづけますので、それが再び足の水虫を発生させたり、他の人に感染させたりすることになりますので、まず、皮膚科の専門医の診断をあおぐことが必要です。
爪水虫について 爪水虫の治療・パルス療法
爪水虫の治療には、一般的に内服薬での治療がもっとも効果的だといわれています。塗り薬では爪の奥にまで薬の成分が届きにくく、効果が期待できないからです。
しかし、現在のところ内服薬は市販されていないため、まずは皮膚科の専門医の受診を受ける必要があります。
薬の飲み方としては、約半年のあいだ毎日飲み続ける方法と、「パルス療法」という飲み方があります。
これは、薬を1週間続けて飲んだらその後3週間は服用を中止し、再び1週間服用するというサイクルを3回繰り返す方法です。パルス療法で使用する薬は、爪の中に長く留まって効果を持続させる働きがあるため、このような服用方法になります。
結果として治療に3ヶ月ほどかかるわけですが、薬の服用が終わったあとは爪の経過観察ということになります。
爪が完全に生え変わるまで、個人差はあるもののだいたい半年〜1年かかるといわれています。ですから、その間、完治したかどうか爪の状態をチェックしてもらう期間が必要なのです。
費用的には約半年間の治療・通院代として3〜4万円ほどかかるというのが相場のようです。保険を使って1〜2万円ぐらいです。決して安い費用ではありませんが、完治させるためには必要な費用といえるでしょう。
爪水虫について 爪水虫の治療・外用薬
爪水虫の治療薬としては、外用薬と内服薬がありますが、一般的には内服薬での治療がおもなようです。
理由としては、外用薬、つまり塗り薬では爪の奥にまで薬が浸透・吸収されにくく、使用していてもあまり効果があがらないからです。
しかし、内服薬を使用する際には一部副作用がある薬もあることがわかっており、特に肝機能障害の起こる可能性があるため肝臓の弱い方にはおすすめできません。
最初に皮膚科を受診し、血液検査などをしてその薬を使用しても大丈夫かどうかの診断をしなければならなかったり、治療費が高価だったりということで、二の足を踏む方がおられるのも事実です。
また、内服薬は市販されていませんので、病院にはいきたくない、市販の薬で治療をしたいといっても無理なのです。
その点、外用薬(塗り薬)の場合は市販されているものが多くありますが、前述のように爪水虫に効果のある薬は少ないです。ただし、最近では非常に吸収力がよいとされる塗り薬も開発されています。
もちろん、治療には相当の時間がかかると思われますが、実際に外用薬で爪白癬が治ったという症例もありますので、根気よく続けてみるのも一つの方法かもしれません。
爪水虫について 爪水虫の症状
爪に白癬菌が侵入し、爪の水虫が進行すると爪の組織は破壊され、凸凹が見られるようになります。
けれども、爪白癬(爪水虫)の特徴としては、そこまで爪の状態が悪化していても爪以外のまわりの皮膚などには影響が及ばないことです。
では、簡単に爪水虫の症状を紹介しておきます。
・爪の一部分あるいは爪全体が白く濁っている。
・爪の一部分あるいは爪全体が厚く盛り上がったようになっている。
・爪の一部分あるいは爪全体が黒ずんでいたり、黄色く変色している。
・爪の形が変形している。
・爪がボロボロとくずれる。
白癬菌による爪の水虫の症状は上に示したとおりですが、爪の病気には症状がそれと似ているものがいくつかあります。
・爪が黒ずんでいる→肝臓や腎臓の機能が低下している。肝硬変・悪性の貧血など。
・爪が凸凹している→円形脱毛症、栄養不良、リウマチ熱など。
・爪が盛り上がっている→高齢者に多い。慢性の気管支炎・肺がんの恐れがある場合も。
・爪の先が2枚に分かれている→鉄欠乏性貧血、血行不良など
また、足の指の爪のなかでも小指などは、爪の病気ではなく履いている靴があっていなかったりするだけでも変形してしまう場合もあります。
このように、症状や爪の形が爪水虫と似ていても、必ずしもそうではない場合もありますので、素人判断はさけたほうがよいでしょう。
爪水虫について 爪水虫を放置はダメ
爪水虫というのは、白癬菌が爪のなかにまで侵入して起こるものですが、大抵の場合はいきなり爪に感染するのではなくて、足白癬を長期間治療せず放置していた結果、爪のほうにまで菌が繁殖・侵入してくる場合が多いのです。
また、ほかの水虫のように我慢できないようなかゆみというのがないため、ますます長期間放置しがちです。
爪の表面のつやがなくなってザラザラになり、やがて爪の色が黒ずんだり黄色くなったりし、爪の形が変形したり盛り上がってきたりします。
ここまでくると市販の薬では治療は難しく、皮膚科での治療が必要になってきます。
それでも放置しておくと、やがては爪が粉状に崩れてボロボロと皮膚から剥がれ落ちていきます。
こうなると、指先を保護するという爪本来の機能をまったくはたせなくなってしまうため、靴を履くだけでもつま先が痛い、歩くのが困難という状態にまで進行してしまいます。
また、爪の水虫はよほど深刻化するまで自覚症状はあまりないのですが、完治しない限りは白癬菌をずっともち続けていることになり、家族や他の人への感染も心配です。